Cさん(90歳女性)は、一人暮らしで、夫や子はおらず、両親は亡くなり、兄弟姉妹もおらず、法定相続人がいない状況でした。遠い親戚とは年賀状のやり取りだけで、数十年会っていないようでした。認知症が進んでもCさん自身は気付いておられず、家に物があふれて食事もあまりしていない生活が心配で、近所の方が地域包括支援センターに相談され、介護保険を利用できるようになりました。しかし、Cさんは複数の銀行口座がわからなくなり、財産が少ないと思い込んで、介護サービスを断られるので、財産管理について弁護士に相談がありました。
そこで、成年後見の申立をして弁護士が成年後見人となり、財産調査をすると、不動産や株や銀行預金など多額の財産があることが判明しました。Cさんとケアマネージャーと相談しながら、介護サービス契約をし、掃除のためのヘルパーに入ってもらったり、火災の危険が少ない暖房器具に買い換えたり緊急連絡がしやすい通信機などを準備してCさんの生活を少しずつ整えました。
今後もケアマネージャーと密に連絡をとって、Cさんの意思を尊重しながら生活を見守り、将来的には入院や有料老人ホーム入居などの契約なども行います。そして、亡くなられた時には、死亡届やCさんにふさわしい葬儀等を行った上、相続人が不存在として最終的に遺産が国庫へ入るよう、家庭裁判所に相続財産管理人選任の申立までする予定です。


